アズミノイロ《安曇野彩》 秋霧

落ち葉遊びが始まっている安曇野の大地。

暮らしを覆いつくす空気はすっかり秋色に染まっています。
　
この時季の安曇野では、しばしば霧が発生します。秋の季語にもなっている「霧」。秋に霧が多い理由は、朝晩の気温がぐっと下がることで、空気中の水蒸気が凝結し、水滴となって現れやすくなるためだそうです。

北アルプスからの清流が安曇野を潤す梓川、高瀬川、穂高川、そして犀川となり安曇野の大地より大海原へと向かいます。

水が豊かな安曇野だからこそ知る、太陽の輝きでさえ遮るほどの濃霧。安曇野に何年も暮らしていると朝に感じる霧の気配で

「なんだか今日は暖かくなりそうだな」

なんて、自然と頭の中に浮かんできます。

朝の澄み切った空気と霧のお天気予報。子供の頃から培ってきたこの感覚からなかなか抜け出すことが出来そうにありません。

これからの季節、純な世界へ潜っていく安曇野。時が進むにつれ、一雨ごとに寒さが増し、冬がこちらにむかって「おーい」と時折手を振ります。